■発芽玄米のエネルギー摂取効率は母乳並み?

発芽玄米は含まれるの成分のギャバや優れた栄養素が注目されていますが、お米として、すなわち炭水化物補給としての実力はどうなのでしょうか?じつは発芽玄米はエネルギー補給としても非常に優秀であることが研究によって明らかにされて来ています。

天然食材研究家である作家の大海淳によると、発芽玄米のエネルギー摂取効率は母乳にも勝るとも劣らないのだそうで、同氏は「母乳化されたお米」であると定義しています。

お米という食べ物の主成分は言うまでも無く「炭水化物」であって、そもそもエネルギー補給が一番のお米の役割だと言います。ですからまずお米というのは、いかにこの炭水化物を効率よく体内に摂取してエネルギーに変えるかを考えるべきというわけです。

■発芽玄米のエネルギー摂取効率が良い理由とは?

植物の種子や根など穀物一般に含まれている「デンプン」にこそこの炭水化物が多く含まれているのですが、じつはこのデンプンはそのままでは体内に吸収されません。口から摂取されたデンプンは、唾液でまず麦芽糖に分解され、胃液でブドウ糖に分解されてという消化液によって分解されて始めて体内に吸収されてエネルギーにすることが出来ます。しかし実は発芽玄米はこの経路をたどる必要がないのです。

お米に限りませんが、植物の種子は大部分を占める実の部分と、ほんの小さな胚芽に分けられます。この小さな胚芽が成長して芽が出るようになるのですが、よく胚芽米というのはこの小さな胚芽が残るように8〜9分づきに精米したお米のことで、この部分には多くのミネラルなどが含まれています。

この胚芽が成長するために必要なエネルギーが蓄えられているところがこの実の部分になるわけですが、そのままではエネルギーとして使うことが出来ない「デンプン」というかたちで蓄えられています。これは意地悪ではなく、長期安定している特徴があります。

発芽の準備が始まると、種子の中で酵素が活性化して種子の成分が変化していくのです。それは「デンプン」がブドウ糖に、「たんぱく質」はアミノ酸に、「脂肪」は脂肪酸に分解されてそれぞれ胚芽に送られて、種子全体が戦闘モードに切り替わるのです。言葉を変えれば、発芽の開始と共にお米の内部に蓄えられていた様々な栄養素が、「母乳化」された状態になって胚芽に送られると言えます。

正にこの状態にあるのが発芽玄米であって、この植物の神秘的なシステムを利用したすばらしい食品であるといえます。

■発芽玄米の可能性

私たち人間は、母体の子宮の中で胎児として育ちます。この胎児のときに母親の胎盤から臍帯をとおして、母体で作られたブドウ糖やアミノ酸をもらって成長します。しかし誕生してへその緒を切られた後も、内臓は栄養を消化分解する機能が不十分な状態です。そこで母親から母乳をもらうのですが、この母乳はあらゆる栄養素が吸収しやすい状態で全て含まれており、免疫機能まで母乳からもらえるようになっています。

発芽玄米は、この母乳とおなじような状態の食べ物であると言う事ができますので、ある意味、理想的な食品を手にしたと言えるかもしれません。

さらに言わせてもらえるなら、このようなシステムが自然の中に含まれていることが本当に神秘的です。本当にこの自然の中で生かされていることに感謝しながら、おいしいご飯を食べて、健康な毎日を過ごしましょう。


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